初音ミクNTでハミングしてもらう調声方法を解説します。
最初に設定すること
歌声ライブラリ(シンガー)を Whisper にする
Breathiness を一律30%(前後)に上げる
ハミングはいわゆる鼻歌なので、鼻がかかったような声質になるように設定しておきます。主旋律の途中でハミングを入れることを想定しているので、Whisper のトラックを新たに作っておくとよいでしょう。
ハミングのための調声方法
基本的には「ん」を発音させます。自分でハミングしてみるとわかりますが、「んふ~ふ~ん」と「”ん”に近い”ふ”」が本来は混じりますが、シンプルに「ん」だけで構いません。
ブレスの Note Gain を10%まで下げる
Whisper は Original よりも声量が低いのですが、それでもブレス(br1~3)は100%のままだとかなり鼻息が荒くなるので、かすかにブレスがわかるぐらいまで下げておくと自然につながります。
Dynamics で抑揚を調整する
ポイントは3点あって、黄色の丸で囲んだところになりますが、
- 不自然に大きな「ん」の声量を抑える
- 出かかりは低い声量にする
- 終わり際は0まで落としてから上げる
1.ノート単体の声量調整に Note Gain を使う手もありますが、そのノート前後の発音が不自然になることがあるので、 Dynamics で声量を抑えるのがおすすめです。
2.一旦、鳴らしてみて、そのままにしておくか、30%程度落とすかを調整します。ほとんどは落としてからの方が自然に聴こえます。
3.ハミングは発声と同じく息を鼻から出し続けるので、長いノートのときは一旦0まで落としてから戻してやると、「息が切れた後の声が戻る瞬間」を再現できます。
長いノートにはビブラートを(気持ち)かける
Vibrato.1- がよい感じでした。長さはデフォルトの60%で構いません。
DAW側でゲインを上げる
先に述べたように Whisper は声量がかなり小さいので、DAW側でマキシマイザーなどのエフェクトを差しておくと、主旋律とのバランスが取れるでしょう。
調声例
では、ハミング調声したものを聴いてみましょう。私の楽曲から「Distance」のサビ部分を題材にしてみました。
いかがでしょうか。
「ん」のノートの長さに応じて、発音記号が自動的に当てられますが(主に n と N\ )、「ん」を並べるだけでも、ハミングをしている風味な発音になってくれています。
このことから、発音記号で調声するというよりも、声質の初期設定と Dynamics での抑揚の付け方(ないし声量の抑え方)が重要と言えます。
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