2021年9月29日水曜日

ロックシンガー初音ミクにシャウトさせたい!

初音ミクNTでシャウトさせる調声です。

シャウトとは…歌唱法としては「がなり声」ですが、「叫びながらビブラートをかける」と書いた方がわかりやすいでしょうか。

余談ですが、元Humming Bird、Fire Bomberの歌バサラこと福山芳樹さんのシャウトは日本でもっともカッコイイと思ってます。


初音ミクNTではシャウトに必要な「がなり声」のエフェクトをかけることができます。そのオートメーションパラメーターは、Voice Driveという名称です。

しかし、このVoice Driveの使い方にはかなりクセがあって、開発の余地だらけという感もあるので、調声方法の一つとして参考程度に収めていただければと思います。


Voice Driveとは

効果とオートメーションの2項目で調声します。

効果

  • Rough Voice
  • Rough Voice+
  • Rough Voice++
  • Pop Growl 1
  • Pop Growl 2
  • Pop Growl 3
  • Growl(うなり声)
  • Grunt(低くうなる)
  • Guttural(がらがら声)

の9種類。Rough VoiceとPop Growlの名称の後ろには効果の強さが示されていますが、最後の3種類は名称ごとに効果も少し異なります。


オートメーションの描き方

範囲は0%~100%までありますが、現実的に使えるのは50%~80%の間でしょう。

例えば、50%を指定し続けている間は、ずっとGrowlの効果が50%で続きます。ここがミソというか落とし穴です。

シャウトは「がなり声でビブラートをかける」ので、シャウトさせたい間をずっと50%でオートメーションを描くと…うまくいきません!ただ「がなってるだけ」の発声になります。

そこでオートメーションの描き方を工夫してみます。繰り返しになりますが、シャウト調声でこれが正解かどうかはさておき、私が得たい効果にはなりました。


まず前提として、シャウトさせたい言葉にビブラートをかけておきます。この例では「を wo」と「お o」です。

Voice Driveのオートメーションの例

この描き方はBreathinessの調声と同じですが、それよりもさらに鋭い三角形を描きます。もちろんノートの長さによって底辺の長さも変えていきます。

この例では、語尾に頂点を寄せていますが、語頭か語尾をどちらにするかは、歌詞(発音)に応じてというより、実際に歌わせてみて「語尾じゃなくて語頭に持ってきた方が効果が高い」と試しながら使い分けています。


Voice Drive各種の違い

では、このオートメーションは同じで、種類を変えたものを聴き比べてみましょう。

Voice Drive聴き比べ

初音ミクNT(Original)の歌声だと、Pop Growl 1が(私が得たい)シャウトを再現できました。これがDarkや、Super Formant Shifterでcool寄りの歌声だと、また別のVoice Driveの種類や頂点の高さになると思います。

重要なのは、オートメーションは「%を維持する四角ではなく、頂点のある三角形で描く」ということです。

特性として、発声直後に100%で常にシャウトできることはありません。必ず頂点があり、その前後は弱くなります。なので、語頭か語尾に頂点を持ってくるのです。

シャウトする発音が全音符のように長いのであれば、まず語頭に頂点を寄せ、中央で一旦下げて、語尾にまた頂点を持ってくる、というような描き方にすれば良いでしょう。


以上、ロックシンガー初音ミクにシャウトさせたい!でした。(ラノベのタイトルry

2021年9月26日日曜日

初音ミクに英語で歌わせたい!!

For feat. Hatsune Mikuに収録されている Connect という曲は歌詞を英語で書きました。この記事では、初音ミクに英語で歌ってもらう2つの方法を書きたいと思います。



英語で打ち込むか日本語で英語っぽく打ち込むか

まず、初音ミクV4Xを入れているか入れていないかで異なります。

V4Xには英語歌声ライブラリがあるので、それを使って英語で打ち込む。または、英語の発音に似せて日本語で打ち込む。

ほとんどのボカロPは後者の方法で歌わせていることが多いと聞いています。


では実際に Connect の一節を打ち込んだものを見てみましょう。(調声なし)

初音ミクV4X(英語)

初音ミクNT(日本語)

I sing for connection to your heart.

という歌詞を打ち込んだときの比較です。


英語なんだから英語で打ち込めばいいんじゃない?とは言えども、英語で打ち込むのは日本語と比べてかなり勝手が違います。例えば connection が con-nec-tion で分断されているのがわかるでしょうか?ノート1音に1単語入ることもあれば、そうでない単語もあります。

英語用の発音表を見ながら打ち込むか、実際に打ち込みながら分断させるか、割と手間がかかるのではないでしょうか。ただ英語用なだけあってネイティブ発音に近いので、リスナーがヒアリングしやすい点はあると思います。

次に英語に似せて日本語で打ち込んだNTの画面を見てましょう。日本語の場合は分断が前提です。ピッチベンド(しゃくり上げ)の記事のように、母音・子音で分ける感覚に近いです。

こちらの例も connection がわかりやすいでしょう。く-お-ね-く-しょ-ん と打ち込んでいたり、 heart も ふぁ-と と英語に似せた発音になるようにしています。


英語と日本語の聴き比べ

実際に聴き比べてみましょう。

V4X(英語)とNT(日本語)の英語発音比較

どちらも一長一短があると感じます。


例えば、ベーシックの歌声はNTの日本語で書き、サンプリングの素材に英語音声で録ったwavをトラックに挿したりなど。

初音ミクNTには英語音声のライブラリはなく、また実装する予定は今の所聞いていないので、英語交じりで英語音声ライブラリを使うのであれば、NTとV4Xを使い分ける形になります。(もしくはV4Xのみ)

しかしながら、NTのみで日本語で打ち込んでもそれなりの発音になりますし、ノートはぐちゃぐちゃになりますが、使いみちとしてはシンプルです。


以上、初音ミクに英語で歌わせたい!!でした。(ラノベのタイトルみたい)

2021年9月22日水曜日

DTM環境で持ってると便利なデバイス

今回はDTMに関係あるようでなさそうであるような内容です。


キーパッドとマウスでDAWを操作しよう

DTMで楽曲づくりをしているときは、キーボードはほとんど使いません。文字入力するときぐらいで、主にマウスとキーパッドを使っています。

キーパッドというのは、分別するとゲームコントローラーになりますが、ゲーム以外でも有効活用できます。私が使っているのは


これです。

21個のボタン、ホイールスクロール(クリックもあり)、十字キーを備えています。


キーパッドを使うありがたみポイント

DAWでMIDI打ち込みをしていると、スクロールやコピー&ペーストが頻繁にあります。もちろんスクロールはマウスでスクロールバーを動かせばいいし、コピー&ペーストはCtrl-C & Vでできますが、それらをキーパッドのマクロキーに登録して、左手で全て操作ができるようになるのです。

もともとFPSというゲーム用に買ったものですが、クリエイト系のソフトウェアにも使えるのでは?と思い、他にはペイントソフトのClipstudioなどにも使っています。というのも、プロファイルの切り替えができるので、様々なソフトウェアに対応できるのです。


実際どのように使っているのかの例


マクロキーの登録例

ボタン6は、日本語キーボードの「半角/全角」キーです。全角だとスペースキーの再生が効かないので登録しています。

方向パッドの左右に「Alt+Left / Right」を登録してるのは、Studio Oneだとノートを左右に動かせるからです。単にキーボードの左右だと、スクロールしてしまうんです。

また、画像のキーパッドはStudio Oneになっていますが、Piapro Studio用のキーマップも作成して、切り替えて使っています。

なお、プロファイルは、起動したソフトウェアに反応して自動で切り替えることができます。


クリエイト系ソフトウェアを使うなら必須アイテム

繰り返しになりますが、DTMでは同じキー操作を多用するので、このようなマクロキーを登録できるキーパッドは必須アイテムといえます。

もちろん無くてもDAWは使えますが、私としては、MIDIキーボードを買うよりもこちらを優先して導入を検討した方がよいと思います。

2021年9月18日土曜日

リズムベースづくりが捗るプラグインCaptain Plugins 5

楽曲を書き上げるには、0からと0.5からでは大きく違います。

何かしらの「素」があれば、そこから足したり引いたり変化もできますが、全くのゼロからでは生み出すのは難しい。モノづくりは何でもそうです。

そこで今回は、素となるリズムとベースを半自動で作ることができるツールを紹介します。


Captain Plugins 5
Mixed In Keyのページに飛びます


Captain Pluginとは?

コード進行を素に、各ロールを生成するVSTプラグインです。

  • リズムパターン:Captain Chords
  • ベース: Captain Deep
  • ドラムパターン:Captain Beat
  • メロディ:Captain Melody

主に使うのはChordsDeepですが、楽曲によってはBeatも組み合わせればドラムの打ち込みが楽になるでしょう。

Melodyは、コード音を元にランダムで生成するもので、メロディラインのヒントにはなるかもしれませんが、そのまま主旋律として使うとなると…という程度です。


Captain Chordsの使い方

Captain PluginsはChordsが基本となります。まずChordsをトラックに挿すとスケールを選ぶ画面になるので、ここでは例としてC Majorを選びます。するとこのようなUIが出ます。

Captain Chords

最初に選択したスケールが左上に表示されています。そのスケールを元にC~Bまでのコードを表したボタンが並んでます。

このボタンを押してコードを追加していき、コード進行を考えていけるのです。

Captain Chordsの強みは、コード音がわからなくても構成音がプリセットで入っているので、「鳴ったコードを聴きながら進行を並べていける」点で、感覚的にコード進行をつくれることです。


さて、定石というか定番というか、つくってみたコード進行がこちらです。

C G Am Em Am Em G C

さらに、Captain Chordsの強みがここからです。非常に多くのリズムパターンを備えており、コード進行を決める時点で曲調をある程度まで仕上げることができるのです。


Go Oneを選んだ状態

Captain Chords自身、音源を内蔵していますが、鳴らす音源を指定することもできますし、このパターンのMIDIデータをD&DでDAWに持っていくこともできます。


Captain Deepの使い方

Deepは、Chordsと連携して作動するベースライン生成ツールです。なので、Chordsでコード進行を作っておかないと意味がありません。

Captain Deep

この画面のように、Chordsのコード進行通りにルート(ベース)音が自動で並べられます。

もちろんベースのパターンもChordsと同じリストから選ぶことができるので、同じパターンにして馴染ませることもできるし、オフビート(いわゆる裏拍)にして強調させる、という指定もできます。


Captain Beatの使い方

BeatはDeepと違ってChordsと連携はしません。またパターンも同じリストではありません。ので、どちらかというと単独のドラム音源と考えればよいでしょう。

Captain Beat

このBeatにも、ChordsやDeepと同じく音源を内蔵しており、MIDIデータのD&D機能もあります。

ただ、おおよそBeat音源と他のドラム音源とでは、割当キーが一致しないことが多いため、ドラムトラックをBeatに使うのであれば、Beat内蔵の音源で鳴らすことをお勧めします。


Captain Melodyの使い方

先述したようにこのMelodyで生成されたものを、そのままメロディラインとして使えるか?と聞かれると「使えない」と答えるしかありません。主旋律やギターリフなどのヒントにはなるかもしれない、という程度なので、私は使っていません。

Captain Melody

Melodyは、Chordsと連携していますが依存度は低く、コード進行に必ず沿うようにする、もしくは全く無視する、というように自由に指定ができます。

メロディの生成方法には、ノートの数、長さ、休符…といったパラメーターを設定することもできますし、完全にランダマイズさせることもできるので、思いがけず良いメロディ(の元)ができる可能性はあるかもしれません。


パートごとにコード進行やパターンを保存する

スケールのボタン上に MIDI IN / PLAY / VERSE / PRE CHORUS / CHORUS / DROP のタブが並んでいます。

PRE CHORUS(Bメロ)パート

いわゆるAメロはVERSE、BメロはPRE CHORUS、サビはCHORUSと、パートごとにコード進行やパターンを分けてアレンジをつくることができます。


ただ、Captain Pluginsの仕様として残念なのは、タブで仕分けたとしても、DAWと再生をシンクロしてくれないことです。

例えばDAWではAメロパートを再生していても、Captain Plugins側でPRE CHORUS(Bメロ)のタブを選んでいると、そのタブが鳴ってしまうということです。なんのためにSyncボタンがあるのか…

この仕様についてはフィードバックを送りました。「タブ機能は素晴らしいが、DAWの再生位置を一致(シンクロ)してほしい」と。

DAW再生とのシンクロで性能が良い例といえば、ToontrackのEZシリーズですね。(とはいえ変拍子に対応してないので完全に満足してませんが)


このDAWとの再生シンクロの仕様が改善されれば、もっと使い勝手がよいリズムパターンのベース構築ツールになると思います。


まとめ

今回紹介したCaptain Pluginsの特徴として、

  • コード構成音がわからなくてもコード進行を(なんとなく)つくれる
  • リズムパターンが豊富にあるので曲調をまとめやすい

この2点が大きいです。

このプラグインだけでオケを作ろうと思えば作れますが、どちらかというと曲調ベース作成ツールと言えるでしょう。

2021年9月14日火曜日

AmpleSound系ギター音源でギター奏法を再現!

私はギター音源にはAmpleSoundのAGLP(エレキ)とAGM(アコギ)を入れています。

ストラミング(いわゆるコード弾き)のパターンが豊富で、ギターコードもプリセットで用意されているので、MIDIロールにぽちぽち打ち込むだけで生のように演奏してくれる、使いやすい音源です。

※SONIWIREのページに飛びます


ストラミングだけではなく、もちろんソロで弾くことができるので、今回はソロギター奏法をDTMで打ち込む方法を解説します。


最初に設定しておくこと


AGLPのUI画面

  • DOUBLEをONにする
  • CAPO LOGICをMelody Modeにする
  • Auto LegatoをOFFにする
  • Stroke NoiseをONにする(好みで)
  • アンプやFX効果をOFFにする

DOUBLEをONにするのは、ソロだとストラミングに比べて音が弱めになってしまうので、いわゆるダブリングを入れて音を大きくします。

音源自体にアンプも内蔵されていますが、私の場合はDAW側でアンプをインサートするので切っています。DAW側で入れなければ音源内蔵のアンプを使っても良いでしょう。

ギター演奏の指定

ギター演奏自体の説明は割愛します。

その演奏方法は、キースイッチで指定します。キースイッチとは、使われていない音階にノートを打って切り替える機能のことです。

特にギター音源では、この打ち込み方にクセがあるので、例を動画で見ていきましょう。


スライドイン・アウト

キースイッチはD#0を使います。

スライドイン・アウトの例

スライドインは効果が薄いですが、スライドアウトはわかりやすく出てますね。D#0の開始位置や長さに応じてスライドの効果も変わります。


スライド(レガート)

上記のスライドイン・アウトとは違って、ある音からある音へ明確につなげるスライドのことです。キースイッチにはE0を使います。

スライド(レガート)の例

この例では、CからEまで、そしてEからCまで、なめらかに音を変化させています。

守らなければならないのは、CからEまでつなげたい場合、CのノートはEの終わりまで。キースイッチのE0は、Cの最初からEの終わりまで長さを合わせることです。


ハンマリングオン・オフ

キースイッチはF0を使います。

ハンマリングオン・オフの例

CにC#またはBをハンマリングオン、そして鳴らしたCにハンマリングオフさせています。

これも守らなければならないのは、鳴らした音(ここではC)の長さに、F0も合わせるという点です。


ボトルネック

キースイッチはF#0を使います。これはモード切替の類なので、ボトルネックで演奏を始める前に打てばOKです。

ボトルネックの例


チョーキングとビブラートを使うには

ここまではキースイッチで指定してきましたが、ギター演奏には欠かせないチョーキングとビブラートは、オートメーションパラメーターを使います。

DAW側のオートメーションパラメーターの項目に「M-Pitch Bend」と「M-Vibrato」を追加する手順が必要ですが、これはDAWによって追加方法が異なると思いますので、詳しくはDAWのマニュアルを参照してください。


チョーキング

つまるところピッチベンドで音程を変化させることになります。パラメーターはM-Pitch Bendです。

チョーキングアップ・ダウンの例

押し上げる・押し下げる量は、ピッチベンドの頂点で左右されます。また頂点の位置によっても効果が変わります。


ビブラート

ピッチベンドでも担えるような気もしますが、せっかくあるのでM-Vibratoというパラメーターを使います。

ビブラートの例

きれいにカーブを描くには、例えばStudio Oneであればラインツールの「正弦」か「三角」を使います。揺れ幅はスナップで決まるので、一時的に1/16拍子か1/8拍子に変えてラインを描くようにすると良いでしょう。


演奏例

では恒例となりますが、「ドレミの歌」でギター演奏を再現した動画がこちらです。

ドレミの歌?

スライドイン・アウトとレガートを組み合わせたり、微妙にビブラートをかけたり、無理やりハンマリングを入れてみましたが、MIDIの打ち込みだけでもこれぐらいのソロは演奏できるのがAmpleSoundのギター音源の魅力です。

エレキギター音源の種類も数多くありますが、私は見た目がかっこよいというだけでAGLPというのを入れています。操作や仕様は他のモデルと同じだと思われます。


DTMの場合だと、ギターパートは実機で録音してトラックに入れることが多いかと思いますが、私はアコギのコード弾きぐらいしかスキルがないのとエレキの実機は持ってないので、DTMでそれなりに演奏してくれるAmpleSoundのギター音源は、重宝して使っています。

2021年9月11日土曜日

Miroslav Philharmonik 2でよくあるvpa読み込みエラー解決策

こちらの記事で紹介したMiroslav Philharmonik 2 CEですが、PC環境が変わったり何かの拍子にエラーで起動できなくなることがあります。

既出でぐぐれば解決策は出てますが、備忘録として残しておきます。


エラーメッセージの種類と症状

VSTプラグインとスタンドアロンいずれも、「DLL error Can't load ¥Miroslav Philharmonik 2¥Philharmonik 2.vpa」とダイアログが表示されて起動しません。


解決策の手順

  1. バージョンを確認します。最新版は2.0.6で、ほぼこのバージョンで発生します。
  2. Windows版の手順で説明しますが、アプリ>アプリと機能もしくはコントロールパネル>プログラムと機能から、Miroslav Philharmonik 2を一旦アンインストールします。
  3. MicrosoftからVisual C++のRedistributableパッケージをダウンロードします。最新版はVisual Studio 2015, 2017 and 2019で、64bit版Windowsはvc_redist.x64.exeです。インストール済みの場合は不要です。
  4. IK MultimediaのマイページにあるPast Releasesから、2.0.5のインストーラーをダウンロードします。
  5. 2.0.5をインストールします。
  6. 続いて、IK Product ManagerのアプリからInstalledになっているので、re-installをして2.0.6を再インストールします。

以上です。


インストゥルメントがc:\Users\Public\IK Multimedia\SampleTank 3になっていれば、適正なフォルダを指定します。

2021年9月8日水曜日

Bloggerで好みの背景画像を固定する方法

当サイトで利用しているBloggerは、とても優れたブログサービスです。

Googleアカウントを持っていれば、

  • 無料で広告なしのブログを開設できる
  • 自動でモバイルフレンドリーの表示になってくれる
  • ブログ名.blogspot.comというURLなのである程度ブランディング性を出せる
  • そこそこレイアウトを選べる
  • テンプレートがわりかし豊富である
  • テンプレートのHTML/CSSを(ある程度)カスタマイズできる

と、他のブログサービスにはない優位性があります。不安要素としては、Googleのことなので突然のサービス終了を切られてしまうか、ぐらいでしょうか。


さて今回は、テンプレートで用意された背景画像を、自分で用意した画像に差し替えて、さらにスクロールしても画像が固定されたまま、というカスタム方法を紹介します。

DTMとはなんの関連もありませんのであしからず。


背景画像を用意する

画像ファイルがBlogger上に存在しなければならないので、まず背景画像用のページを作成します。「+新しいページ」から画像だけを貼り付けたページを作成しましょう。公開不要なので「下書き」のままで構いません。

その際、貼った画像をChromeなら右クリックして「画像アドレスをコピー」で、Blogger上の画像のURLを取得しておきます。メモ帳かなにかに貼り付けておくと良いでしょう。


HTML/CSSをカスタマイズする

「テーマ」から「カスタマイズ」ボタンの▼を押し、プルダウンから「HTMLを編集」を選びます。するとテンプレートのHTMLエディタが表示されるので、WindowsならCtrl+Fで「/* Content」を検索しましょう。

おそらく180行前後に、

body {
font: $(body.font);
color: $(body.text.color);
background: $(body.background);
}

このようなCSS指定があるので、下記のようにカスタムします。

body {
font: $(body.font);
color: $(body.text.color);
/* background: $(body.background); */
background: url("予め取得しておいた画像URL") center center / cover no-repeat fixed;
}

/* ~ */はコメントアウトしただけなので、上書きしても構いません。


これで完了です!


スマートフォン用の表示を調整する

これはスマートフォン表示をカスタムしたテンプレートを選択している場合に必要な作業です。

カスタム表示は、先程のHTMLエディタに入ったときの「HTML編集」の次にある「モバイルの設定」から選択できます。

「モバイルのテーマを選択」の右側のプルダウンから「カスタム」を選ぶと、PC表示用のカスタムテンプレートと同じ背景画像を表示できますが、スマートフォン用にCSSの指定を追加しなければなりません。

というのも同じ画像を表示するのに、横幅がスマートフォン端末の画面に収まってしまって、結果的に中央にだけ小さく表示される、という状態になるからです。

それを解消するには、2箇所のカスタムが必要です。


まずHTMLエディタを開いてすぐ4行目に<head>タグがありますが、次の行に、

<meta content='width=device-width,initial-scale=1' name='viewport'/>

を書き加えます。これの詳細は他のサイトを参照してください。一種のおまじないです。

次に「html body.mobile {」を検索すると、おそらく520行目ぐらいに

html body.mobile {
height: auto;
}
html body.mobile {
min-height: 480px;
}

このようなCSS指定が見つかると思います。これを、

html body.mobile {
height: auto;
}
html body.mobile {
min-height: 480px;
background-size: auto;
background-color: rgba(255, 255, 255, 0.8);
background-blend-mode: lighten;

}

このように書き加えます。

background-color:とbackground-blend-mode:は、言わば色調補正のようなもので、この指定では背景画像に白を80%を重ねる(=薄くする)という表示を指定しています。薄くすることで黒のテキストを読みやすくするのが狙いです。

例えば「0, 0, 0, 0.5」だと、黒を50%重ねます。つまり左から「R, G, B, T(透過性)」です。


これで完了です!


以上、Bloggerで好みの背景画像を固定する方法でした。

2021年9月6日月曜日

(ミクさんに手伝ってもらって)作詞をしよう!

インストゥルメンタルじゃない曲には、歌詞があります。(当たり前)


作曲はできるけど歌詞を書くのが苦手…歌詞は書けるけど音痴で歌うのが下手…つまり私のことなんですが、そんな私がどうやって作詞をしているのかを書いていきます。

前提として、メロディ(曲)はできているという想定です。


まず「テーマ」を思いつく

これまで24曲のボカロ楽曲を書いてきて、振り返って思うのは、1曲1曲それぞれにテーマというものがありました。これ大事です。

テーマと言ってもそんなに大げさなものではなくて、例えば、

  • 誰かに贈りたい
  • 恋愛
  • 落ち込んでる人を励ましたい
  • ○○っぽい曲にしたい
  • 元気になりたい
  • 寂しさをわかってほしい

などなど、「こういう感じにしたい」というのが無ければ、歌詞を書こうと思ってもなかなか言葉(詞)が出てきません。

逆に、AメロでもBメロでもサビでも、どこかでテーマに沿った言葉や文章がハマり出すと、勢いで一気に書けてしまいます。

もちろんながら、作詞をする場においても理論はあると思うのですが、私の場合は基本どんな方面でもゼロからの出発なので、それを踏まえて参考になさって頂ければと思います。


テーマが決まったら?

そのテーマになぞった言葉や単語を思い浮かべたら、そのまま初音ミクNTに打ち込んで、仮歌を唄ってもらいます!!

実は、ボカロP楽曲を書き始めた頃は、メロディラインの音数と言葉の発音数を合わせながら、どちらかというと頭の中で音程を合わせたりして書いていました。

今は、先に書いたように、ミクさんに唄ってもらいながら作詞を手伝ってもらっています。この工程では、あくまで作詞なので、調声は二の次です。


ミクさんにお手伝いしてもらうメリット

音数や音程にギャップが無いかを、実際に聴きながら歌詞を足したり引いたり、またはメロディの音数(ノート)を増やしたり減らしたり、長くしたり短くするというメロディの修正も兼ねることができます。

これは音痴の私にとってはものすごく助かります。

日本語で歌詞を書くときは、単語本来の発音が低いときにメロディでは高い音程で、不自然な日本語になることが多々あるので、それを実際に歌声として聴きながら作詞ができるというのは、とても大きなメリットです。

そうして1番の歌詞を書き上げたら…2番に入ります。


2番の歌詞は、1番の逆の立ち位置か韻を踏むことが多い

わかりやすい例だと、恋愛をテーマにした歌詞だとそのものですね。1番は女子の視点から、2番は男子の視点から書く、または同一人物であっても心理状態を表してみて、1番は消極的で2番は積極的に書くなど、いずれにおいても「逆の立ち位置」です。

韻を踏むとは、べつにラップやヒップホップに走るという訳ではなくて、文頭もしくは文末を同じにするという意味です。文中の言葉を変えてみるということですね。歌詞が一筋になるので、まとまり感が出ます。こちらの方が楽と思いきや、音数を合わせながら別の言葉を探さないとならないので、労力はさほど変わりません。

もちろんまったく別筋の内容でも、主軸となるテーマから外れなければ問題ありません。

そうして2番の歌詞を書き上げたら…サビのリフレインを考えます。


サビのリフレインは?

アレンジ(編曲)の多くは、2番のサビもしくはCメロの後に、この記事のように1番と2番のサビを(大抵は)リフレインします。

まったく内容を変えずにそのままリピートするか、言わば3番目のサビとして多少のアレンジを加えるかは、その曲によって違うことになるでしょう。


最終チェックもミクさんに手伝ってもらおう!

このようにして1曲分の歌詞を書き終えたら、日本語の発声・発音としておかしな点はないか、聴いていて引っかかるところはないかを、ミクさんに唄ってもらってチェックします。


まとめ

私は音感がないどころか音痴なので、実際に唄うのはもちろん、楽器音に合わせて歌詞を当てはめるというのが苦手だったのです。

それを助けてくれたのが歌声合成ソフトの存在でした。

ボカロPじゃなくても、仮歌のボーカルとしてボーカロイドを起用してみるのもアリなのではないか?と思います。