2021年8月6日金曜日

フルオケ音源「MIROSLAV PHILHARMONIK 2 CE」の使い方

DTMでフルオーケストラ音源を入れるとなると、軽く5万超えは当たり前で、中には10万円ぐらいするものもあります。

かと言ってDAW付属のオーケストラ音源では物足りない…そこで「それなりに本格的」「お値段もお手頃」なフルオケ音源がこちら!

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上位版(CEがつかない)は65,000円ほどしますが、この下位版は約20,000円弱で買えます。私は買った3日後に70%セールになったので、血の涙を流したいわくつきの音源です。

下位版と言えども、フルオーケストラを組むのに必要な楽器が十分に揃っていて、音色もDAW付属のものと比べて高音質です。しかし、使い方が少しわかりづらいので、簡単に説明していきます。

マルチチャンネルサンプラー

MIROSLAV PHILHARMONIK 2 CEとは、16チャンネル同時出力可能ないわゆるマルチサンプラーです。これを知っておかないと、楽器ごとに同じインストを差してしまい、高負荷になるので、気をつけましょう。

一般的なフルオーケストラ配置と、チャンネル設定の画像を用意したので、参考にしてみてください。

フルオーケストラ配置の例


CHの列に、左のリストからオーケストラの楽器を選択して、埋めていきます。

フルオーケストラの配置はもう何百年も前から完成されていて、どの楽器がどのポジションなのかは、ぐっぐるなどで検索すれば図解されたものがすぐ出てくるので、そちらも参考にしてみてください。

PANはその配置をもとに左右に振ってあります。音量は曲に応じて調整しますが、高音を出す楽器やセクションの人数が大きい楽器は落とし、低音を出す楽器は落とさない、が基本になると思います。

チャンネル設定の例

続いて、チャンネル設定の例です。MIROSLAV PHILHARMONIK 2 CEでは、1パートにつき2楽器まで入れることができるので、例えばチェロとコントラバスのように、音色や音域が似た楽器でまとめるとよいでしょう。

DAW側では、OUT1-2、OUT3-4、OUT5-6…で主CH、2CH、3CH、4CH、5CH、6CH…と出力されます。また、ミキサー機能も備わっているので、リバーブやコンプレッサーをかけたマスターを出力することもできます。

指揮はキースイッチで指示

楽器は、通常「MULTI」と名称があるものを選びます。これにより、キースイッチで弾き方をMIDIロールで指定できます。

キースイッチとは、使われない音域にある鍵盤に配置されていて、例えば「14 Violins Multi」では、「C0~G1」までがキースイッチに使われます。

いわゆるSustinや、ff(フォルティシモ)、mp(メゾピアノ)など、キースイッチは演奏記号で表示されているので、これは憶えていかなければなりません。弱く鳴らしてほしいパートを強く弾いてしまっては台無しですからね。

演奏例

今つくっている楽曲はフルオーケストラで書いていて、フルオケのフの字も知らなくても、これぐらいの演奏はできる、というのをこちらから聴いてみてください。

いかがでしょうか?なんちゃって、ではありますが、フルオーケストラというだけで、いきなり壮大な感じに仕上がりますね。

まとめ

先述したように、フルオーケストラ音源は求めれば10万超えの音源もありますが、IK MultimediaのMIROSLAV PHILHARMONIK 2 CEは、アマ~セミプロレベルで使う分には非常にコスパの高いフルオーケストラ音源だと思います。

補足)VST3も対応してますが、DAWや環境によってはうまく動かない(特定の音が鳴らない、キースイッチが反応しない)場合もあるので、そのときはVST2を差してみてください。私はVST3だと不具合があったので、VST2で使っています。

3 件のコメント:

  1. コメント失礼します。
    マルチチャンネルサンプラーについて質問なのですが、こちらはそれぞれ別の音程をならせるのでしょうか?

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    1. 別の音程を鳴らせます。

      MIDIの1chに出力したヴァイオリンのトラックで、ドミソなど同時に音を鳴らせます。
      例えば3-4chというパートは、独立して3chと4chに出力できます。

      詳しくはメーカーへお問い合わせください。

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