Piapro Studio NTで新しく実装したオートメーション「Voice Voltage」について解説します。
旧Piapro Studio(2.0)及びVocaloid EditorとPiapro Studio NT(3.0)を比べると、オートメーションパラメーターが削除・追加、また同じ名称でも性能が変更されたりと変化している部分があります。
謎のオートメーション Voice Voltage
NTで追加されたオートメーションにVoice Voltageがあります。マニュアルによると、
- Voice Voltage:声のハリや、強さ / 弱さの成分をコントロールするエフェクタです。
とあります。
この説明を読む限りでは、旧Piapro Studioにあった、
- Dynamics:ダイナミクス(音の大きさ、柔らかさ、クレッシェンド、ディミヌエンド)を調整します。
- Brightness:声の高い周波数成分を調整します。値を上げると明るくきらびやかな音になり、低くすると落ち着いた穏やかな音になります。
- Clearness:値を上げるとシャープで澄んだ音になり、下げるとこもった重たい音になります。
この3種類を合成したような効果になるのではないかと考えられます。
ちなみにNTで性能が変わったオートメーションはDynamicsで、
- Dynamics:声の抑揚を調整します。
としか書かれていません。
通常、歌声であれば声を大きく上げていくと、声量とともに声質も変わっていきます。
ならば、このVoice Voltageでピアニッシモ・フォルティッシモ、クレッシェンド・デクレッシェンドといった音の強弱を指示できるのでは?ということで、いつもの課題曲「ドレミの歌」で実験してみました。
Voice Voltageを使った強弱の表現例
調声前
調声後
「↑ドー ↓は ドーナツの↑ドー」という感じで、さらに小節ごとに次第に強くしていきましたが、単語ごと・文節ごといずれも強弱指定に十分使えそうです。
以前記事にしたBreathinessとDynamicsは抑揚(感情表現)の調声に使い、今回のVoice Voltageを音の強弱の指定に特化して使えば、より調声の幅が広がりそうです。
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