初音ミクNTになってから、Consonant Rateという新しいパラメーターができました。これは以前のパラメーターでいうVELOCITYに替わるもので、直訳すれば「子音の割合」です。より母音子音の調声をわかりやすくした名称といえるでしょう。
このConsonant Rateで何を調声するかと言えば、主に「滑舌」をよくするためのものです。
Piapro Studio NTは、「滑舌」に関するパラメーターは半自動で調整してくれるのと、特に3.0.4.0(最新版)では、ほぼ調声する余地がないほど滑舌良く歌ってくれるようになっていますが、単語や発音のつなぎによっては、手動で調声しなければなりませんので、このConsonant Rateの効果について、解説していきます。
効果
- 「あ・い・う・え・お」以外の子音を持つノートの子音比率を加減する
- 子音の割合が減ると、直前のノートの母音が増える
- 子音の割合が増えると、直前のノートの母音が減る
このように書くと難しそうですが、簡単に書くと、「星ーぃっが」と、「が」の直前に促音が入るような(跳ねた)発音になっているときに、子音比率を減らすことで「星ーぃが」と滑らかになるということです。
効果を見るには極端な設定がわかりやすいので、こちらを聞いてみましょう。「はつねみくです」の子音を全てゼロにしてみました。
どうでしょうか?子音がゼロということは母音のみが残るので、極端に言えば「あうえいうえう」という発音になります。
では子音の割合によって、直前の母音の割合にも影響を与えるとはどういうことでしょうか。これも画像を見たほうがわかりやすいです。
このようにConsonant Rateを弱めることで、不自然な促音をなくし、滑舌良く歌ってくれるようになります。
子音を強調したいときはこの逆です。子音の割合を高くすれば、スタッカートのように歯切れよく発音してくれるようになります。
調声前と調声後の比較
…例が例だけにあまり違いは出ませんでした。それだけ最新版の半自動調声が良い出来ということですね。
まとめ
Consonant Rateというわかりやすい名称になったこと、またwav波形でリアルタイムに調声具合がわかること、さらに半自動調声のクオリティが高いこと。
このような点から、初音ミクNTでは「滑舌の調声」に充てる労力がほとんど無くなりました。
調声する場合は、Consonant Rateを高くするよりも低くして、前述のような促音もどきを無くして滑らかにする、というケースだと思います。その場合、私はだいたい90%~70%ぐらいを指定しています。
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