- ボーカルとオケの音量バランスはよいか
- 音は割れていないか
- メロディがコードから外れていないか
- 全体的に「聴ける」状態になっているか
など、サウンドチェックと言っても難しくなく、以上の4点だけ確認しておきましょう。これだけでも、楽曲の品質はぐっと良くなります。
サウンドチェックはどうすればいいか?
まず、リスナーの再生環境は様々あるという前提を持たなければなりません。逆を言えば、自分のDTM環境と同じ再生環境で聴いていないのです。
挙げればキリがありませんが、例えば
- ゲーミング用ヘッドセット
- イヤホン(ハイレゾ対応も含む)
- モニター内蔵スピーカー
- 外付けスピーカー
- サラウンドシステム
などなど。例えばイヤホンでも、インピーダンスが16Ωなのか32Ωなのかで、全く聴こえ方が違います。イヤホンがハイレゾ対応を謳っていてもインピーダンスが16Ωなら、32Ωのヘッドセットの方が音質は上回るのです。(数値上の話ですが受ける印象は明らかに異なります)
かと言って全ての再生環境を整えるのは無理なので、最低限の基準に合わせてチェックすることをおすすめします。
最低限の再生環境とは
2~3W(4Ω)のスピーカー
です。外付けでもいいですし、モニター内蔵のスピーカーでもよいでしょう。
私の場合は3通りの再生環境でサウンドチェックしています。
- モニター内蔵スピーカー(下位)
- スマートフォン内蔵スピーカー(中位)
- 32Ωのイヤホン(中の上位)
音質は順序通りです。可能な限り、「最低」と「最高」の状態で聴き比べて、聴こえ方がある程度まで同じになるように、ミキシングを行うべきだと考えています。
再生環境ごとに、なぜサウンドチェックが必要なのか?
通常、DTMでミキシングしているときは、持ちうる限りの最高の状態で聴きます。音量もクリッピング(音割れ)しないギリギリの0dB付近で聴いています。
この状態で再生すると、音圧や音量に頼ってしまい、言うなれば誤魔化しが効いてしまうのです。
最近、音圧に注意を払うようになりましたが、これにはきっかけがありました。
私はWalkmanを持っているので自分の楽曲(しかもハイレゾで!)を入れて聴いた後、ふと他の曲と聴き比べてみたら、音圧が段違いに低いことに気づきました。同じ再生端末でも、ミキシング・マスタリング次第でこうも音圧(音量や音の広がり)が違うのかと。ミキシングしているときには、十分に音圧を稼げていると思っていたのにも関わらず、です。
また、イヤホンで聴いてるときはボーカルが聞き取れるのに、スピーカーで聴いてみるとオケに埋もれてしまって全く聞き取りづらいということもありました。
それからというもの、異なる再生環境でサウンドチェックを行う重要性に注意を払うようになりました。
まとめ
現在は音楽配信サービスがメインストリームであり、主たる再生端末はスマートフォンかMP3プレイヤー、そしてイヤホンの組み合わせがもっとも多いので、ミキシングもそれに合わせればよいのでは?という考えもあります。
しかし、より多くの再生環境で、同じような聴こえ方を構築するのもミキサーの仕事だと私は思っています。最低限の再生環境をベースにして同程度の再生品質になれば、結果的に楽曲の品質が良くなり、さらには楽曲から受ける印象が異なるということもなくなるでしょう。
公開前のサウンドチェック。これは忘れずに行いましょう。
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