2021年10月11日月曜日

演奏記号tie & slur(タイとスラー)を初音ミクNTで調声する

今回は演奏記号のtieとslurの調声例です。まずtie(タイ)とslur(スラー)の違いですが、

  • tie
    • 同じ音を連続してつなげる
  • slur
    • 違う音を連続してつなげる


画像はUnisessionより引用

箇条書きにしなくてもいいぐらいの違いでした。そういえば楽譜を見ればよく見かけますね。

初音ミクNTでtieとslurを表現する

調声方法は3つありますが、移行先の発音が同じ母音であれば、おすすめは発音記号の「-」です。NTのマニュアルから引用すると、

先行ノートの母音部分を伸ばす発音になります。

とあります。

従って、移行先の母音が同じなのか異なるのかで、使い分ける必要があります。

「ねえ」を例にしてみると、「ね」の母音は「え」なので、「-」のノートでは「え」が伸びるように、かつ滑らかにつながります。

tie & slur の調声例

この打ち方だと、C(ね)からB(え)に移行してるので、演奏指定はslurになります。その場合、

  1. ピッチベンド(ピッチカーブ)で移行先の音階までラインを下げる(上げる)
  2. 移行先の音階のノートを打ち、発音語「え」を打つ("ね"の母音)
  3. 移行先の音階のノートを打ち、発音記号「-」を打つ

いずれも同じようにslurの効果を得られますが、wav波形を拡大してみると、

wav波形

2の方法は、音のつなぎ目が少し途切れていることがわかります。実際に聴くと若干ですが滑らかではありません。

先述したように移行先の母音が同じであれば、いずれの打ち方でも可能ですが、例えば「うた」だと「う(母音)」と「あ(”た”の母音)」で異なるので、2の方法でしか打てません。この場合は、tirやslurというより、legatoと捉えるべきでしょう。

tieとslurは発音記号の「-」一択!!

移行先の母音が同じであることが条件ですが、ピッチベンドはオートメーションのラインを描くので使い勝手がよくないのと、ノートの見た目にも移行したことがわかりづらく、またピッチベンドは機械的に音を変化させるため、声質にも影響を及ぼします。

それに対して「-」は目的の移行先の音階を正しく発音し、さらには直前の音階からスムーズにつなげてくれるという、優れた性能を持った発音記号と言えるでしょう。

では実際に3つの方法で調声したものを聴き比べてみてください。

調声比較


まとめ

初音ミクには発音記号と言って、他にも特殊な発音が用意されているのですが、今回の「-」は特に難しく考える必要はなく、ノートをダブルクリックして「-」を打つだけなので、とても簡単です。

tieとslurは「-」!(但し母音が同じ)で憶えましょう!!

0 件のコメント:

コメントを投稿