今回は演奏記号のtieとslurの調声例です。まずtie(タイ)とslur(スラー)の違いですが、
- tie
- 同じ音を連続してつなげる
- slur
- 違う音を連続してつなげる
初音ミクNTでtieとslurを表現する
調声方法は3つありますが、移行先の発音が同じ母音であれば、おすすめは発音記号の「-」です。NTのマニュアルから引用すると、
先行ノートの母音部分を伸ばす発音になります。
とあります。
従って、移行先の母音が同じなのか異なるのかで、使い分ける必要があります。
「ねえ」を例にしてみると、「ね」の母音は「え」なので、「-」のノートでは「え」が伸びるように、かつ滑らかにつながります。
tie & slur の調声例
この打ち方だと、C(ね)からB(え)に移行してるので、演奏指定はslurになります。その場合、
- ピッチベンド(ピッチカーブ)で移行先の音階までラインを下げる(上げる)
- 移行先の音階のノートを打ち、発音語「え」を打つ("ね"の母音)
- 移行先の音階のノートを打ち、発音記号「-」を打つ
先述したように移行先の母音が同じであれば、いずれの打ち方でも可能ですが、例えば「うた」だと「う(母音)」と「あ(”た”の母音)」で異なるので、2の方法でしか打てません。この場合は、tirやslurというより、legatoと捉えるべきでしょう。
tieとslurは発音記号の「-」一択!!
移行先の母音が同じであることが条件ですが、ピッチベンドはオートメーションのラインを描くので使い勝手がよくないのと、ノートの見た目にも移行したことがわかりづらく、またピッチベンドは機械的に音を変化させるため、声質にも影響を及ぼします。
それに対して「-」は目的の移行先の音階を正しく発音し、さらには直前の音階からスムーズにつなげてくれるという、優れた性能を持った発音記号と言えるでしょう。
では実際に3つの方法で調声したものを聴き比べてみてください。
調声比較
まとめ
初音ミクには発音記号と言って、他にも特殊な発音が用意されているのですが、今回の「-」は特に難しく考える必要はなく、ノートをダブルクリックして「-」を打つだけなので、とても簡単です。
tieとslurは「-」!(但し母音が同じ)で憶えましょう!!
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